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鳥取・鹿野「創作味処そろそろ」が5周年 歴史ある建物で宮城の食を提供

店主の神山孝光さん

店主の神山孝光さん

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 和洋折衷の創作料理を提供する割烹(かっぽう)料理店「創作味処そろそろ」(鳥取市鹿野町)が9月1日で5周年を迎える。

創作味処そろそろ外観

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 店主の神山孝光さんは宮城県出身で、すしや割烹、懐石料理など飲食業に40年以上携わっており、地元で26年ほどすし割烹店を営んでいたという。

 神山さんは「鳥取に来たのは東日本大震災がきっかけ。地震で被災して、いろいろな気持ちや事情を抱えて、とにかく遠くに行こうと思い南に移動していた。その途中、妻の地元の鳥取県中部で、被災した人を受け入れてくれるホテルに世話になり、つてや紹介を受けて鳥取県に住むことにした。鳥取に住み始めてしばらくして仕事や住まいを考えるようになったとき、今の物件が空いたことを聞いて、改装や準備を進めて店を開いた」と振り返る。

 同店は国の有形文化財で250年以上の歴史があり、「格式高い建物の造りや昔の雰囲気が味わえる」という。店名の「そろそろ」は、地域住民から公募した中から選んだもので、「ゆっくり」「ぼちぼち」などの意味がある。

 メニューは鹿野町が城下町であることに合わせた4種の御膳を用意。「御姫様御膳」(2,500円)、「御殿様御膳」(2,000円)、「御城下御膳」(1,200円)。宮城県のご当地料理「油麩丼(あぶらふどん)」などの丼・うどんメニュー(800円)、「ずんだもち」やコーヒー(以上300円)もそろえる。席数はテーブル7卓26席。

 神山さんは「店の雰囲気に加え、時計を置いていないので、かなりの時間ゆっくりと過ごす人もいる。閉店前までいる場合は、『もう『そろそろ』時間です』と店の名前と逆の意味で使うようなジョークを飛ばすこともある。それほどくつろいでくれる人がいるのはうれしい」と話す。

 「地元の食材を使った和食なので、素材をいかに引き立たせるかを考えている。一般的に知られているような食べ方とは少し変えて、お客さまに驚いてほしい。『鹿野にこんな店があるんだ』と多くの人に知ってもらえるようになれれば」と意気込む。

 営業時間は11時~15時。夜の営業(18時~21時)は予約があった場合のみコース料理(3,000円~)から受け付ける。第1日曜・木曜定休。

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