
鳥取市立浜村小学校(気高町八幡)の総合学習「わかめ刈り取り見学&浜村温泉の歴史を学ぶ」が2月13日、船磯漁港(気高町八束水)と温泉旅館「旅風庵(りょふうあん)」(気高町浜村)で行われた。
同校のある浜村地区は日本海に面し、漁港や浜村温泉などの地域資源を持つ。古くからワカメが採れていたが、漁港の広さを生かし、20年ほど前からワカメの養殖にも取り組んできた。
今回の学習は、児童の地域への関心を高めることを目的に、同校、気高町観光協会、漁業協同組合が協力して実施。養殖ワカメの収穫時期に合わせて20年ほど前から2月に行っており、今回は小学3年生42人が参加した。
当日は、冷たい風が吹く中、漁師4人が船に乗り、縄につけたワカメを刈り取る様子を児童が見学。作業をじっと見つめていた児童は「ワカメをこんな風に刈り取っているなんて知らなかった。いつも寒い中で取っているなんてすごい」と驚いた様子を見せた。
見学後、浜村地区の歴史について学ぶため、大正時代創業の温泉旅館「旅風庵」を訪問。観光協会長の河根裕二さんから浜村温泉のルーツなどの説明を受け、ワカメを試食した。収穫したばかりの茶色いワカメを湯通しすると鮮やかな緑色に変わり、児童は「色がすごく変わった」と驚きながら口に運んだ。「柔らかくておいしい」と鍋に残った小さなワカメまで集める児童の姿も見られた。
河根さんは「強い風だったが、無事に児童と一緒にワカメの刈り取りを見学できて良かった。今後も、子どもたちが地域の資源について学び、実際に味わう機会を大切にしていきたい」と話す。