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鳥取のフリースクール「すてっぷ」に中学部 あすなろ予備校内に開設

フリースクール「すてっぷ」中学部の運営を担当する歳岡早希さん

フリースクール「すてっぷ」中学部の運営を担当する歳岡早希さん

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 学校に通えていない子どもの居場所として小中学生を受け入れてきたフリースクール「すてっぷ」(鳥取市立川)が12月1日、中学生の過ごし方に合わせて新たに「中学部」を鳥取駅前のあすなろ予備校内(鳥取市永楽温泉町)に開設した。

フリースクール「すてっぷ」中学部の学習室

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 同校は、学校法人鶏鳴学園(鳥取市富安)が2015(平成27)年に立ち上げたフリースクール。開校時間は10時~16時で、学習タイム、活動タイム、昼食、休み時間、掃除、フリータイムと一日の流れはあるものの強制はせず、一人一人の様子に合わせて関わっている。

 中学部開設の背景には、利用者33人のうち小学生が20人と多いことがある。中学生が見学に訪れても、小学生が多いことを理由に登録につながらないケースもあったという。「年齢差や過ごし方の違いがあった。学習環境づくりにも難しさを感じていた」と運営担当の歳岡早希さん。高校進学を見据えた学習支援が必要となる時期でもあり、「本人のやる気だけに任せるのではなく、やる気が生まれる環境を整えることが大切」と話す。

 中学部は1階2教室を活用。小さな教室はフリータイム用、その奥の広い教室は学習タイム用として使う。午前は休憩を挟んだ学習タイム、午後は学習タイムに加え、会話を楽しむコミュニケーションタイム、あすなろ予備校講師による学習タイムを設ける。

 午前・午後共に学習に集中するパターン、午後から小学生のいる「すてっぷ」で過ごすパターン、あるいは午前のみ小学生のいる「すてっぷ」で過ごし、午後は中学部で学ぶなど、4パターンの時間割から選べる。「静かな環境で学びたい中学生は多い。ただ、ずっと勉強だけしたいわけではないので、時には小学生と公園に出かけたり、中学部で友達と話したり、自由に過ごし方を決めてもらっている」という。

 「最近は病院や学校からの紹介も増えている。すてっぷに通う子どもはほんの一部で、多くは自宅で過ごしているのだと思う。少しでも安心できる環境で人と関わり、活動する中で自信が育ち、少しずつ学習もすることで高校進学に向けても前向きになれると思う。中学生のサポートが少しでもできれば」と歳岡さんは話す。

 開校時間は10時~16時。月謝は15,000円~。

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