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鳥取の特産品「砂丘らっきょう」、全国の市場へ向け出荷

砂丘らっきょう生産者(写真提供=JA鳥取いなば)

砂丘らっきょう生産者(写真提供=JA鳥取いなば)

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 鳥取の特産品「鳥取砂丘らっきょう」の初出荷を祝う「出荷出発式」が5月20日、JA鳥取いなば福部支店(鳥取市福部町)で行われ、全国各地に向けて出荷が始まった。

砂丘らっきょう出荷出発式の様子

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 福部らっきょう生産組合、JAいなば鳥取の共同主催で20年以上続く同式典。昨年は雨天での開催になったが、今年は快晴の中、JAと生産関係者約100人が参加。亀井一賀鳥取県副知事、深澤義彦鳥取市長などのあいさつに続いて、くす玉割り、福部未来学園の園児たちによる鼓笛演奏が行われ、参加者に見守られながらラッキョウを載せたトラック2台が全国の市場に向けて出発した。

 出荷するラッキョウは、茎と根を切り落とした「洗いラッキョウ」と、根っこが付いた「根付きラッキョウ」とがあり、1回当たり約40トン~45トンを出荷。6月中旬ごろまでの約1カ月間にわたり、全国各地に出荷する。JA鳥取いなば福部支店の今崎純治支店長は「今年のラッキョウは、食べ頃で規格的にも販売しやすい中玉。季節商材で売れる時期も限られているので、この1カ月が勝負」と話す。昨年の年間出荷量1527トン、8億900万円に対し、今年の出荷量は1550トン、9億3,000万円の販売を目標に掲げる。

 20年前120軒ほどあったラッキョウ農家も現在は半分の約58軒と減少。ラッキョウの出荷には下処理などをする「切子」、植える作業をする「植子」といわれる作業員が全体で約2000人以上関わっているが、作業員の高齢化も進み、年々、人材確保も難しくなっているという。同JAでは普及活動に力を入れる。

 今崎支店長は「ラッキョウは酢漬けで食べるのが基本だが、漬ける人も少なくなった。今年はコロナ禍による自粛期間も明けてPR活動も元に戻してどんどんとやっていきたい」と意気込む。

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