鳥取市の公開天文台「さじアストロパーク」(鳥取市佐治町)が現在、7月31日で30周年となることを記念して小惑星の名前を募集している。
1994(平成6)年にオープンした同施設。103センチ大型望遠鏡「キラット望遠鏡」やプラネタリウムや望遠鏡付宿泊施設「星のコテージ」を備えている。
同企画は、1999年に同施設職員の宮本敦さんが発見した小惑星の名前を募集するもの。同施設職員の織部さんは「惑星は発見から4~5年かけて軌道を把握し、公転周期などが分かる。そこから確定番号が付けられ、命名権を得られる。昔の星に今名前を付けるのはそのためで、この30周年に合わせた」と話す。
織部さんは、同施設オープン時から勤める職員で、ほかにも3人の職員が30年間を共に過ごしてきたという。「さじアストロパークは本当に星がきれいに見える。103センチ望遠鏡は国内の公開施設としては最大級で、都市部や街から見る星空とは違い、空気の澄み具合や周囲の暗さなどが星空観察に適している。今回は30周年という大きな節目なので、職員一同で長い時間をかけて準備してきた。名前募集以外にも、さまざまなイベントを準備しているので、ぜひ多くの人に来てもらい、本当にきれいな星空を見てもらえたら」と呼びかける。
併せて、同施設の歴史を振り返る展示やプラネタリウムによる番組投影、小惑星探査機「はやぶさ2」関連展示なども用意する。
織部さんは「惑星に名前を付けられるのは、本当に貴重な体験。滅多にない機会なので、ぜひ応募してほしい。現在は100件ほどの応募がある。これから小学生を中心に呼びかけていき、より多くの人に関わってもらえれば」とも。
募集期間は8月31日まで。ウェブサイトで受け付ける。