モサエビ、カレイ、ハタハタの漁が9月2日、鳥取港で解禁された。
鳥取はカレイやハタハタ、カニなどの漁が盛んで、毎年の水揚げ量の中心を担う重要なもの。特にカレイやハタハタなどは、食卓の中心に上がる主な魚として地元で親しまれている。
同漁は、沖合の深くに網を入れる底引き網漁業と呼ばれ、水深200~600メートルの漁場の海底を引き網するもの。100トン弱の船に複数の船員が乗り、ポイントに行き網を引く作業を続ける。水揚げ量によっては数日間船を出し続けるという。
鳥取県漁業協同組合の本所直販課主任の松本健一さんは「今年は台風の状況によって変わるが、解禁日の0時に合わせて夕方に船を出す予定。近年ハタハタの漁獲量が少なかったが、地元で獲れる魚の中心的存在なので、回復してほしい」と話す。
松本さんは「最近は異常気象の関係で、時期や魚種、水揚げ量などの予想がつかないこともある。まずは目当ての魚をしっかり取ることが大切。県や組合で協力して、調査データを元に、ポイントを予想したり、網目の大きさを調整したりして対応している。ほかにもいくつかの課題があり、担い手不足から漁師の数が減っている実態や子どもが切り身の魚しか知らず、漁師の存在や本物の魚を見たことがないなどの話も聞く。安全で、事故なく漁ができることを一番に考えながらも、そうした課題の解決にも取り組んでいければ」とも。
同魚種の漁は5月まで行う。11月にはカニ漁も解禁される。