空き家・空き店舗・空地を活用したイベント「週末だけのまちのみせ」が9月28日・29日の2日間、鳥取市鹿野町城下町エリアで開催される。
同イベントは鹿野の街並みを楽しんでもらうことを目的に実行委員会が主催する。実行委員会の向井健太郎さんは「鹿野町では2008(平成20)年から毎年、全国各地から劇団が集まる演劇のイベント『鳥の演劇祭』が開催されている。集まった人に鹿野の街並みも楽しんでもらいたいと、2012(平成24)年にこのイベントを始めた」と話す。
向井さんはNPO法人「いんしゅう鹿野まちづくり協議会」で、2002(平成14)年から空き物件の利活用推進に取り組む。同イベントでは「店を開いてみたい人や鹿野で暮らしてやりたいことをやりたい人のお試し体験となれれば」と、空き家の斡旋以外にも、一定期間だけ空き物件が借りれらるよう所有者へ交渉。イベントを続ける中で、同町への移住や店オープンなどのきっかけにもなっているという。
出店するのは県内・県外から集まった53店舗。地元の猟友会「シシボタンの会」によるジビエ料理「鹿肉カレー」「鹿肉サイコロステーキ」を提供する店や、おやつとバーガーの店「Graine(グレーヌ)」、手作り石窯ピザを販売する「スコラフクロウの小路」などの飲食店のほか、ゲーム・占い・アクセサリーなど幅広いジャンルの出店がある。
13回目となる今回は、古物の販売と地域食材の活用にも取り組む。向井さんは「空き物件には多数古物もある。そうした古物を販売するほか、使っていない畑などで育てた食材を「ハーブ摘み体験」で活用していけば新しい地域の資源になる。全国的に古物販売は増えており、鳥取でも古物販売したい人がいるので、今回の挑戦が一つのモデルになれば」と話す。
向井さんは「このイベントをきっかけに、鹿野の人が大切にしている街を歩いて楽しんでほしい。イベントを通して空き物件の活用や古物の販売、地域食材の活用など、進めている活動をよりよい方向へ進めていければ」と意気込む。
開催時間は11時~16時。天候による開催判断は公式サイトで知らせる。