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鳥取のカレー店「せかいのまんなか本部」が2周年 南インドのミールス提供

「せかいのまんなか本部」店主の浦林さん

「せかいのまんなか本部」店主の浦林さん

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 カレー店「せかいのまんなか本部」(鳥取市西品治)が1月9日で2周年を迎えた。

「せかいのまんなか本部」4種ミールス

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 南インドの定食スタイル「ミールス」と呼ばれるカレー料理とチャイを提供する同店は、八頭町出身の浦林真大さんが経営する。南アフリカから中東、中央アジア、インドなどを一人旅した浦林さんは、インド滞在中に出合ったチャイの店に深く魅了された。そこは「誰もが気軽に立ち寄り、会話が生まれるアットホームな空間」だという。国籍を問わず温かく受け入れるその文化に引かれた浦林さんは、「自分も同じような空間を作りたい」と帰国後に準備期間を経て移動販売を始めた。

 当初はカレー店を考えていなかったという浦林さんだが、約7年間にわたりハンバーガーやチャイ、ビネガードリンク、カレーなどを提供する中で、カレーの「感性で作れる自由さ」に引かれ、独学で調理法を学び始めた。浜村や鹿野、鳥取市街地、鳥取駅前の風紋広場などで移動販売や屋台営業を続けた後、紹介を受けた物件をセルフリノベーションし、2023年1月に現在の店を開業した。

 同店は住宅街の一角に位置し、かつて「前田硝子(ガラス)店」として使われていた建物を改装。店頭には看板はなく、前田硝子店の看板がそのまま残されている。店内は、海岸で拾った漂流物や廃材を使った手作りのランプシェードが彩りを添え、元ガラス店の収納スペースを活用した4人掛けのカウンター席や3人掛けのカウンター席、2人用テーブル1卓、4人用テーブル1卓を備える。カップルやカレー店巡りを楽しむ若者にも親しまれ、昨年末には4人用テーブル2卓を追加した座敷スペースも加えたことで、家族連れの来店も増えたという。

 メニューは、南インドの「ミールス」を参考にした4種類のカレー。「ワルタラチャチキンカレー」「ゴアプラウン」「ポークビルダルー」「干しえびと胡瓜(キュウリ)のカリー」があり、1種=1,450円、2種=1,600円、3種=1,900円、4種=2,200円。ドリンクメニューにはチャイ(500円)を用意するほか、テイクアウト用の冷凍カレー(650円~)も用意する。

 浦林さんは「最初は自分の感性だけで始めたが、店を持つようになってから本場インドのカレーを学び、試行錯誤を重ねて現在のメニューにたどり着いた」と振り返る。「週に1回顔を合わせるご近所さんのような輪を作りたい」という思いから、きなんせ広場(元町)で「ハレハレケケケ市場」を開いており、「住民同士が助け合い、交流できる場を作りたい」と話す。

 「困ったときに助け合えるような心のよりどころを提供したい」と意気込む浦林さん。今後は「喫茶店」のように気軽に立ち寄れる集いの場としての役割をさらに強化していく考えだという。

 営業時間は11時~14時。木曜・金曜定休。土曜は「ハレハレケケケ市場」で出店する。

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