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100年超の鳥取「日乃丸温泉」、温泉施設の設備修繕へ CFで協力呼びかけ

日乃丸温泉3代目社長の松本正嗣さん

日乃丸温泉3代目社長の松本正嗣さん

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 鳥取市の老舗天然温泉銭湯「日乃丸温泉」(鳥取市末広温泉町)が現在、温泉施設の設備修繕に取り組んでいる。

昔ながらの風情が感じられる日乃丸温泉の外観

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 同温泉施設は、昭和初期から地元で100年以上続く自家源泉の天然温泉。戦後の公衆衛生や国民の健康管理の観点から必要とされ営業を開始し、長年地元住民の浴場として稼働してきた。近年は自宅風呂の普及によって利用者数の減少などが課題となっており、設備の修繕や改修などのメンテナンスも絶えないという。施設内は、昔ながらの番台や木のロッカーなどがあり、昭和の雰囲気が残る。

 設備改善について、3代目の松本正嗣さんは「地元に根差してここまで続いてきた銭湯施設や文化を守りたいという思いがある。天然温泉であることから、湯に含まれる成分の関係で設備のメンテナンスは特に必要。度重なる修繕や改修で高額な費用がかかるため、一度しっかりと手を入れ、より快適で安心な温泉を提供したいと思った」と話す。

 現在、クラウドファンディング(CF)で協力を呼びかけている。リターンは3,000円~1万円の3コースで、入浴券やオリジナルのタオル、Tシャツ、温泉水などを用意する。

 松本さんは「銭湯は人々の交流の場で、古き良き文化。利用者は、朝の農作業前に入り、体を起こしてから仕事に向かう年配の人がいたり、県外から鳥取を訪れた人が『せっかくだから』と言って足を運んでくれたりとさまざま。今では、地元の大学生が掃除を手伝ってくれるなど、これまでとは違ったつながりも生まれている。今回のCFも、一度足を運んでくれたことのある県外の方などから応援メッセージをもらえ、すでに150以上の方から支援してもらえている。多くの人に銭湯の文化やこの温泉のことを知ってもらい、これからも続けていきたい」と意気込みを見せる。

 目標金額は300万円。4月10日まで。

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