空き家を活用したDIY体験ワークショップが12月18日、鹿野町今市の空き家で開催された。鹿野町で移住者支援のために空き家を取得してリノベーションし住居を提供する団体「スミナイナ」が主催する。
鹿野町の空き家DIY体験で和室をフローリングに変えている様子
同団体は、古くから城下町として栄え、風情ある街並みが残る鹿野町の空き家を利活用して関係人口や移住者を増やすために設立された。メンバー4人全員が鹿野町に住んでいたり、働いていたりするという。代表の向井健太郎さんは「人口が3300人を切った鹿野町だが、自分自身が移住者支援の仕事をする中で、多くの方から住みたい町であるという声をよく聞く。人口を増やし、地域の活性化を目指すためには、今ある空き家や物件などを活用して、受け入れられる体制を強める必要がある。その一環としてこの取り組みは重要だと感じている」と話す。
向井さんは「DIYやリノベーションなどの言葉は以前よりも知られるようになったが、実際に取り組むための場所や機会が少ない。さらには、いざやってみると分からないことが多くハードルも高い。今回のDIY体験は実際の物件を使って、経験者やプロの方と一緒に体験できるので、格段にイメージが湧く」と話す。
当日は、和室をフローリングに変える作業、壁や天井の塗装など、DIYでできるリノベーション手法を学べる内容で実施。参加者の一人は「普段からDIYやものづくりが好きで、今回のイベントを知って参加した。実際に家を改修していく過程に携わり、完成した家に誰かが住むことを考えると、とても達成感や充実感を覚える」と話していた。
同団体の吉井秀三さんは「今回は20%くらいの完成度が目標。今後参加したい人が増えれば、イベントの開催なども調整していくつもり。このイベントを通して、DIYを自分でもできると感じてくれる人や、実際に鹿野に住みたいと考えてくれる人などが出てくれば」と期待を込める。
次回は、2025年1月11日・25日に開催予定。開催時間は、9時~12時、13時30分~16時30分。参加無料。対象は18歳以上で、定員は各回10人。