企画展「写真展 百年前の鳥取~若き男性教員の視点~」が12月7日から、鳥取市歴史博物館(鳥取市上町)1階特別展示室で開催される。
「渡し船を待つ」1921(大正10)年8月12日 (鳥取市歴史博物館蔵)
4年前から毎年開いている講座「100年前の鳥取」をきっかけに企画した同展では、1924(大正13)年前後に撮影された鳥取の街並みや人々の暮らしを紹介する。学芸員の横山展宏さんは「講座に参加する人々の世代ごとの捉え方の違いが非常に面白く、それを多くの人に楽しんでもらえる展示にしたいと考えた。100年前という具体的な節目を通じて、視覚的に歴史をより身近に感じてもらえれば」と話す。
展示する写真は、鳥取市立川町に住んでいた小学校教員・高田鉄夫が撮影したもので、学校行事に参加する子どもたちの生き生きとした表情や、当時の人々の生活が写されているのが特徴。さらに、父・重治が撮影した写真も合わせて計100点以上を展示する。
横山さんは「写真に写った人々の表情や生活、文化を通して、その背景にどんなストーリーがあったのかを感じながら楽しんでいただければ」と呼びかける。
これらの写真は2000(平成12)年の同館開館前に寄贈されたもので、一堂に展示するのは今回が初めて。写真には撮影年月日や場所が記録されており、展示ではタイトルに加え、当時の場所やシチュエーションを説明する補足も添える。
横山さんは「今後も100年前の鳥取に限らず、若い世代に歴史を身近に感じてもらえるような多彩なテーマの展示を企画していきたい」と意欲を見せる。
開館時間は9時~17時(最終入館は16時30分)、観覧料は300円。1月26日まで(期間中の休館日は12月9日・16日・23日、12月29日~31日、1月1日~3日、1月6日・14日・20日)。