科学者・研究者と近隣住民がカフェのように気軽に交流する「サイエンスカフェ」が、鳥取環境大学岩美むらなかキャンパス(岩美町大谷=7月28日)と、同大学生センター・多目的ホール(鳥取市若葉台北=8月18日)で開催される。主催は鳥取県立山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館と同大の共催。
年4回開催する同イベントは2016(平成28)年から毎年開いており、今年で9年目。山陰海岸ジオパークの魅力を伝えることを目的に、サイエンスや天体、地殻、動物行動などをテーマとした体験型のイベントや公開講座を開いている。
同イベントを担当する同大研究交流推進課の大野美枝さんは「自然を楽しむためには普段の努力が必要だということを学び、子どもたちの生活の身近なところでも自然に対する気遣いなどを感じるきっかけになれば」と話す。
今年は、過去の回でも子どもたちの人気が高かった「ちりめんじゃこ」に混じったさまざまな魚の赤ちゃんの観察や、チリモン図鑑を作る「チリメンモンスタ~図鑑をつくろう!」を7月に開催。大野さんは「講師が魚の一生を説明し、海岸線沿いの稚魚がすみやすい環境を作ることが大事だということを伝えた上で稚魚を観察する。海を大事に守っていこうと伝われば」と話す。
8月はこれまで4000回以上サイエンスショー形式の講義・講演を行ってきたDr.ナダレンジャーさんによる「自然災害科学実験教室『鳥取でも起きるの?! 能登半島地震でおきたこと』の初開催を予定。大野さんは「地震の際の避難については学校などで訓練しているが、この実験教室では実際にどういうことが地面の下で起きているかなど構造的なことを学ぶ。地震のメカニズムが分かった上で防災を考えてもらえたら」と参加を呼びかける。
10月は「ヒトの表情をめぐる動物行動学」、11月は「サンゴを探して南極へ」をテーマとした中学生以上、一般向けの講義形式の公開講座を予定している。
7月28日の開催時間は13時~15時。小学生以下対象で、定員は20人程度。要事前申し込み。