エッセーや日記、紀行文のジャンルに特化した書店「鳥の巣」(鳥取市若桜町)がオープンして、11月12日で1カ月がたつ。
店主の小濱雄史さんは若桜町の地域おこし協力隊への参加を決め、今年3月に東京から移住。地域おこし協力隊の参加条件である「そば店開業」の準備を進めながら、先行して同店を開いたという。妻の奈央さんは「もともと東京にいた頃から夫と『鳥取で本屋をやりたい』と話をしていた。ただ、本屋だけでは営業が難しいので飲食店とかけ合わせればと考えていたところ、移住候補の若桜町の地域おこし協力隊の募集を見つけた」と振り返る。雄史さんは現在、そばづくりの修業中で2026年の開業に向けて準備中だという。
同店は「買う」「売る」「読む」「語る」の4つができる書店をコンセプトにしており、地域に根差した店づくりを目指す。店内には月1,000円で、売りたい本を並べられる棚貸しも行っている。
奈央さんは「若桜町に移住してみて、水路を流れる水の音を心地よく感じた。雨の日に霧がかかり自然のきれいさが際立つ様子などを見られてうれしい。店としては、地域に根ざし、来た人の生活の糧になるような発見を本で届けていきたい。今後は本について語るためのコミュニティーや機会を作るために読書会を開いたり、地域の店と連携してイベントなどにも積極的に参加したりできれば」と意気込む。
営業時間は11時~17時。土曜・日曜営業。