
鳥取・岡山間を走るJR因美線で3月29日、「因美線応援スタンプラリー」が始まる。
因美線は鳥取駅から東津山駅までを結ぶ路線。三浦駅周辺では桜並木のアーチをくぐるように列車が進み、春には撮影目的の鉄道ファンの姿も見られる。沿線には国の登録有形文化財や古くからある駅舎なども点在し、特に智頭町から東津山間では、列車は急カーブや坂道をゆっくりと進み、沿線の風景をじっくり眺めることができることでも知られる。
スタンプラリーは2023年に始まり、今年で3回目。鳥取県、鳥取市、智頭町、八頭町、JR西日本山陰支社、岡山県因美線ワーキングチームが共同で、春休みに合わせて毎年開催している。これまでの開催では、各駅をデザインした「鉄道カード」や「硬券切符」などの景品を用意してきた。県外からの参加も多いという。
今年は、スタンプを集める仕組みを「回数制」に変更。参加者がより多く因美線を利用することを目的に、乗車回数に応じて段階的に景品を進呈する。鳥取県交通政策課の森岡小織さんは「列車でのお出かけを好きになってもらえると、次の利用につながる。回数を重ねて乗る中で、列車に親しみを持ってもらえたら」と期待を込める。
参加者は因美線の乗車切符を提示し、指定場所でスタンプを押す。4回でボールペン(先着1000人)、10回でマフラータオル(先着300人)、14回でトートバッグ(同100人)、20回でステンレスタンブラーと「因美線乗車達成証」(同50人)を進呈。スタンプカード配布と景品の引き換えは、鳥取市ふるさと物産館(鳥取市末広温泉町)、八頭町観光協会、智頭町観光協会、津山市観光センターの4カ所で行う。
スタンプは、鳥取市、八頭町、智頭町、津山市にある観光施設や案内所など8カ所に設置。対象施設を利用した人には、列車や地域をモチーフにしたオリジナルステッカーを配る「参加ボーナス」も用意する。
現在、若桜鉄道でもデジタルスタンプラリー「若桜鉄道トレインスタンプコレクション」を開催中。3月26日には、因美線沿線の歴史や文化を紹介する「因美線鉄道遺産マップ」もウェブ上で公開する。森岡さんは「春の沿線を旅する中で、列車への親しみや楽しさを感じてもらえたら。マップを見ながら沿線の文化や歴史にも触れてもらい、列車に乗るきっかけになれば」と参加を呼びかける。
6月30日まで。定期券や青春18きっぷは対象外。