
ジャマイカのストリートフードを提供する南米料理店「ヤーマン」(鳥取市湖山町西1)が7月17日で1周年を迎えた。
同店を営む上野勲さんと妻のピアさんは、旅行中にジャマイカ人が作る本場のジャークチキンを食べて、そのおいしさに衝撃を受けたという。ピアさんは「鳥取には南米料理の店がほとんどないので、ぜひ提供して広めたいと思った」と振り返る。昨年は「とっとり多文化交流フェスタ」が鳥取市国際交流プラザで開催され、より多くの人に南米料理の味を知ってもらいたいと出店。今年も食文化交流フェスタ「World Food in Plaza EXPO」に参加したという。
看板メニューは、ソースに漬け込み、蒸し焼きにしてスパイシーに仕上げる「ジャークチキンセット」(900円)と「ジャークポークセット」(1,000円)。鳥取県産の野菜と7種類のスパイスをミキサーにかけて作るソースがこだわりだという。他に「ココナツカレー」(800円)、「ジャークチキンやきめし」(800円)、ネギやチーズをのせたトッピングメニュー、カレーにジャークチキンを合わせたアレンジメニューも用意。デザートのバナナケーキやソフトドリンク(以上250円)も取りそろえる。
「本場のジャークチキンは辛さが強く、スパイスがしっかりと利いているため、オープン当初はどのくらいの辛さで提供するか悩んだ」と勲さん。ココナツカレーをメニューに加えたり、ジャークチキンを焼き飯に添える新メニューを考えたりするなど、辛さが苦手な人にも食べてもらえるよう、工夫を重ねてきたという。
「東京2025世界陸上」事前キャンプのために鳥取を訪れていたジャマイカ選手団が来店したこともあるという。「とてもおいしいと喜んでくれたが、辛さは本場のジャマイカに比べて全然足りないと言われた」と勲さんは話す。本場の味に近づけながら、鳥取の人の口にも合うよう今後も工夫を凝らしていくという。
同店は現在、ランチタイムのみ営業しているが、学生や一人で来店する男性客に利用が多いため、近々、夜の営業のみに変更するという。「『お酒によく合う味』という声を多く頂いているので、飲み会などに利用してほしい。みんなが集まって楽しく過ごす空間が好きなので、南米のにぎやかな雰囲気のような店にしていければ」と勲さん。今後、ピアさんの故郷であるエクアドルでもよく食べられているエンパナーダの提供も始めるという。ピアさんは「エンパナーダは大きなギョーザのような料理で、中の具材や味付けは南米の各地域によりさまざま。当店では辛いソースを添えて提供する予定。今後もいろいろな南米料理を鳥取の人に食べてもらえれば」と意気込む。
営業時間は11時30分~15時。月曜・火曜定休。