鳥取県内の大学生と地元企業の経営者との交流会が2月14日、鳥取のワーケーション施設「SANDBOX TOTTORI(サンドボックストットリ)」(鳥取市浜坂)で開催された。主催は鳥取大学振興協力会。
同大では2017(平成29)年から「鳥取未来トーク」と題し、同大振興協力会会員企業の経営者と学生が交流するイベントを開いている。コロナ禍で懇親会が中止となっていたが、今年は趣向を変え軽食を取りながらリラックスした環境で意見交換できるよう企画した。
会員企業は県内に200社あり、当日は鳥取県東部を中心に22社の経営者と同大、鳥取環境大学に通う1~3年生8人が参加した。
進行は同大放送部の学生が担当。自己紹介の後、「経営者に聞いてみたいこと」をテーマに「なぜ経営者になったのか」「どのような人材を求めているか」「リーダーに求められる資質は何か」など就活時の企業選択を念頭に置いた質問が寄せられた。
経営者から学生へは「どんな人に育てられたいか」という逆質問に、戸惑いながらも「優しい人に育てられたい」「いろいろなことを任せてほしい」と応える場面もあり、面接さながらの緊張感も漂った。その後は軽食を囲みながら自由に席を移動し交流を深め、学生らが活発に意見交換する姿も見られた。
参加したヤマタホールディングス山田雄作社長は「今の学生がどのような考えを持っているのかを知ることができる良い機会だった。鳥取の場合、新しいことをしたいというよりも、落ち着いて暮らしたいと思う人が多いと思う。一度県外に出て経験を積んで鳥取に帰ってきたときでも、選択肢の一つとして考えてもらえる接点づくりの場として、こうした交流会があるのはいいこと」と話す。
振興協力会では今後も経営者と学生の交流会を定期的に開催する予定。学生はどのような視点で就職先を選択するのか、企業側はどのような観点で必要な人材を採用しようと考えているのか、胸の内を語り合える場を設けたいとした。