民芸カフェ「たくみ珈琲(コーヒー)店」(鳥取市栄町)がオープンして、4月9日で1カ月がたった。
鳥取の駅前エリアには、民芸運動の拠点として医師・吉田璋也が創設した「鳥取民芸美術館」をはじめ、新作民芸の品々を取り扱う「たくみ工芸店」、民芸の器で提供する割烹料理店「たくみ割烹店」などが集まる民芸館通りがある。
同店は、民芸館通りの活性化を図り、固有の文化資源をもって鳥取のファンを増やしていこうという考えから、新鳥取駅前地区商店街振興組合が企画。補助金の獲得やクラウドファンディングなどによって準備が進められてきた。
新鳥取駅前地区商店街振興組合から運営を受託する、合同会社クラスト代表の山根大樹さんは「もともと民芸に興味があり、今回の企画は長い目で見たときに、鳥取の活性化に役立つと思って取り組んだ。民芸は今ブームが来ていて、鳥取県の東部は昔民芸運動の中心だった歴史もあるので、きっといい影響が生み出せると思う」と話す。
「店としては、民芸の楽しみ方を知り、訪れた人に親しんでもらえるような場所を提供したい。そのために、コーヒーや料理、スイーツなどを民芸の器で提供するほか、民芸文化を感じられる店の様式などにこだわっている」とも。
「地元の人もまだまだ民芸のことを知らない人が多いので、まずは地元の人に知ってもらい、親しんでもらいたい。さらに県外の人にも注目してもらうためのきっかけになれば」と意気込む。
山根さんは「オープンして1カ月がたち、民芸好きの人だけでなく、初めて民芸に触れる人も訪れており、今後も発信やサービスを通じて、民芸や鳥取の中心市街地再生に向けた取り組みの一環として営業していきたい」と話す。
営業時間は11時~18時。火曜定休。