鳥取県が3月末、交流スペース「バーチャルとっとり」をオープンする。
「バーチャルとっとり」は、自治体初の「メタバース課」の立ち上げやAIアバター職員「YAKAMIHIME」の採用など、メタバース関係人口の創出に力を入れる鳥取県が、県内外で暮らす若者が交流する機会の創出や鳥取県の情報発信を目的にしたオンライン上の交流スペース。
鳥取県人口減少社会対策課で移住定住・関係人口の創出を担当する杉田大輝さんは「これまでもオンラインで移住相談会や就職相談会などを開いてきたが、参加者のハードルが課題だった。メタバース上では顔や個人情報がクローズな分、気軽に参加できる」と話す。
オープンを控えたバーチャル空間は、鳥取砂丘をベースに、白壁土蔵群や大山などの名所やしゃんしゃん傘やがいな万灯などの工芸品を配置し、「小さな鳥取」を表現。大人数で利用可能な広々としたイベントスペースや、少人数でリラックスしながら過ごせるコミュニティールームなど、用途に合わせた空間も用意している。
今月末のオープンに先駆け、2020年~2022年に30歳を迎えた世代の同窓会「33祭(サンシャインサイ)」が今月3日、開催された。コロナ禍で7割が中止となっていたことを受け同課が企画したもので、県内外のIJUターンの促進を図る。
当日は、県内出身者を中心に関東や九州など全国から36人が参加した。事前に配布した「梨汁サイダー」で乾杯し同窓会がスタート。移住の先輩として自身も地元富山県にUターンした軟式globeのパークマンサーさんをゲストに迎え、「平成」をテーマにしたトークショーやゲーム、抽選会などで約1時間半、交流を深めた。
杉田さんは「初めての開催だったがバーチャル空間の可能性を感じた。今後も利用者の意見を頂きながら、より良いイベントを作っていきたい」と話す。