社会人女子バドミントンチーム「Cheerful鳥取(チアフルトットリ)」が、11月14日~17日に開かれた「2024バドミントンS/J IIリーグ大津大会」で全勝優勝し、トップリーグ(S/Jリーグ)昇格を決めた。
同チームは、1985(昭和60)年に開催された「わかとり国対」でベスト8を獲得し、当時の三洋電機で創部。その後、母体企業の事業変革などさまざまな理由から休部や廃部。実業団組織として再構築するためにNPO法人設立、スポンサー獲得、県の支援などを受け、2013(平成25)年に現在のチームへと移行した。
現監督の山本明良さんは「チーム発足から12年目になるが、資金がなかなか足りない状況やメンバーの入れ替え、けが、練習環境の確保など多くの課題があった。時には最下位争いをすることもあったが、地域とのつながりや応援してくれるスポンサー、関係者に支えられてここまで来られた」と振り返る。
今回の大会は、男女各8チームが4日間で7試合を行うハードなスケジュール。同チームは最終試合を残し、6戦全勝で首位。最終試合は5勝1敗で2位につける三菱電機との事実上の決勝戦だった。第1ダブルスはエースの生木・石田ペアで挑んだが、先行されて後半追い上げるも敗戦。次のシングルスでは、辻田選手が第1ゲームを先取し、逃げ切り勝利。最終の第2ダブルスは、石橋&古川ペアが先行され追いかける展開から粘り、勢いが付いた終盤で逃げ切り勝利。初優勝とS/Jリーグへの昇格を決めた。
山本監督は「鳥取のように人口の少ない地方で、実業団が活動して結果を残すことは簡単ではない。その中で、地域から協力してもらえるチームになるために、地域に愛されるような姿勢と取り組みを大切にしてきた。今回の優勝によって、鳥取に明るいニュースを届け、地域のスポーツを盛り上げられたのならうれしい。来季からはオリンピック選手級の相手と戦うことになるので、より一層頑張っていきたい」と前を向く。