「鳥取県立青谷かみじち史跡公園」(鳥取市青谷町吉川)が3月24日、開園する。
同施設がある鳥取市青谷町は弥生時代に日本海を行き交う人が集い、交易の拠点としてにぎわった港湾集落。弥生時代の歴史を知る上で重要な遺跡として、2008(平成20)年、国の史跡に指定されている。
「弥生時代の人々の暮らしをリアルに体感できる」ことをコンセプトとする当施設は、「ガイダンス棟」「重要文化財棟」「弥生の湿地ひろば」の3カ所から成る。
ガイダンス棟では、当時の青谷の人々の暮らしぶりを読み解いた映像を流すほか、実際に使われていた道具を復元したものを展示。DNAから再現した当時の人の実像も置く。約90人収容可能な体験学習室も完備し、弥生体験や講座などにも利用していく。
重要文化財棟には、国指定重要文化財の出土品(約1300点)を収蔵・展示しており、弥生文化を代表する工芸品を観賞できるようにする。
同園係長の下江健太さんは「この地域は当時の様子を知るのに最適で、状態の良い文化財が見つかる。重要文化財の展示で、弥生文化の道具の機能美などを楽しんでほしい」と話す。「地域の中でも大きな施設で、敷地も広いので交流の場所にもしていきたい。今後は催しや企画も考えていき、地域のつながりも広げていきたい」と意気込む。
開園時間は9時~17時(最終入園は16時30分)。第4月曜と年末年始休館。入館料は、ガイダンス棟=無料、重要文化財棟=200円(子ども・学生は無料)。